名古屋大学医学部附属病院の初期臨床研修

卒後臨床研修・キャリア形成支援センター

やりたい事が必ずみつかる

どの研修指定病院にもたくさんの診療科が標榜されていますが、
名大病院には、より多様な診療科(部)があります。リハビリテーション、患者安全、感染制御などなど・・・・。
さらに、特殊な疾患や類いまれな治療法も集まり、“マイナー”ではない世界の“メジャー”な診療科の一員になれます。
もっといろんな世界を見たい方や進路に迷っている方も、名大病院なら新しい未来が必ず見つかります!

OB研修医インタビュー

多様な診療科で専門性の高い
医師から学ぶ。これは価値がある。

OB研修医(2017年度修了)
現・精神科
内藤顕人

圧倒的な診療科と指導医の数。
あらゆる選択肢があり、経験ができる。

どの診療科に入りたいかではなく、将来どんなことがしたいか、どのような医師になりたいか。その視点から研修病院選びをすると、名大病院の魅力がわかると思います。私も、そうやって名大病院での研修を選択したうちの一人です。私は関東の大学出身で、関東では自分の大学で初期研修を行うことが一般的。それでも出身地である愛知県に戻ろうか迷い、名大病院を含めていくつもの病院を見学しました。そこで名大病院に魅力を感じたのです。
その一つが、多様な診療科の存在です。私の場合、ターミナルケアを担う医師を目指しました。ターミナルケアは、あらゆる観点からの知識が必要なもの。精神科、総合診療科、麻酔科という三つの科が入口として考えられ、どの科に進むか迷っていました。名大病院は、診療科選びに必修と選択があり、自由度が高く、しかも幅広い診療科で研修を受けることができます。そして私が迷った三つの診療科すべてで研修が可能でした。入口選びという面からも、それぞれの経験を初期研修医時代にしておくという面からも、大きなメリットでした。また、指導医の数についても、正確な比較はできませんが、私が見学した中では圧倒的な数でした。これは、多くの先輩方から学ぶことで、画一的ではない多様な視点を学べる、という点で大きなメリットがあります。

多くの診療科で必要となる技術を、
専門的に行っている医師から学べる。

総合診療科での研修は、他科に進む上でも大きなプラスになるでしょう。症例を重ねるのではなく、診断学として隠れた原因などを追求したり、その人の背景まで考えて治療したりと、手技のみに明け暮れる毎日とは一線を画します。また、診療科が多く専門分野が細分化されていることで、多様な科で必要な知識や技術について、それを専門的に担っている指導医のもとで研修を受けられます。つまり、学びの深みが違う。患者安全推進部の存在も特徴的で、そこでの研修を選択することも可能です。患者安全推進部で研修をしなくても、その影響が全診療科に行きわたっているため、高度なレベルでの安全管理体制を、名大病院での初期研修期間中ずっと肌で感じることができます。これが自身のスタンダードになることは、今後の医師人生にとって、大きな意味を持つでしょう。
さらに、感染制御部やリハビリテーション科、病理部などでも研修できるため、あらゆる進路を考えている方にとって、期待に十二分に応えられる体制が整っていると思います。

OB研修医インタビュー

地域医療、救急外来、リハビリ
多くの経験は、多くの可能性だ。

OB研修医(2016年度終了)
現・リハビリテーション科
杉山純也

医師としての基礎力と、多様な経験。
どちらも得られるのが、名大病院の研修。

名大病院の初期研修で得られるのは、自信となる基礎力と、どのような診療科に進んでも役立つだろう多様な経験です。私が選択した基本プログラムは、総合内科での研修が12週間あり、うち老年内科4週間、総合診療科8週間でした。これらの診療科では、病気だけでなく“人”を診る、という姿勢を知りました。命を救うことはもちろん大切ですが、その方がよりよく暮らすための治療方針を立てる、という視点を得られたことは自分のプラスです。家に戻った際、家族のサポートが受けられるか、階段の上り下りがあるか、ご飯を作る必要があるか、などを踏まえ、その方の一旦のゴールを設定する、ということは、家庭医を目指す方、患者さんと深く関わっていきたいと思う方には、重要な視点だと思います。
また、地域医療研修では、岩手県にある地域唯一の救急搬送病院での実践的な経験が得られました。愛知県の主要部の救急は、病院によって得意分野のようなものがあり、いかに救急の経験ができるといっても、病院によって偏ってしまいます。しかし名大病院で選択できる地域診療は、唯一の存在ですから、あらゆる患者さんと向き合うことができます。救急車の台数が多い、というだけでなく、どのような患者さんなのか、医師は何人体制なのか、という点まで考慮すると、名大病院の初期研修では、救急の経験が豊富にできたと感じています。

研修医のためを思って生まれた制度や施設。
教育姿勢も、自分がしてほしいこと、を意識。

私が初期研修先を選んだときの基準は、救急体制、研修医室や病院周辺の環境をとくに意識していました。救急においては、実は多かった医師一人あたりが担当する患者数、症状の多様さ、実際にサポートしてもらえるバックアップ体制か、という点で、名大病院の研修は優れていました。そして研修医室が独立しており、電子カルテにアクセスしやすい点も魅力でした。また都心部にありながら給与水準も高く、多職種とのネットワーク形成もできます。2年目後半の研修内容の選択も、1年目のタイミングではなく、2年目になってから決められるため、そのときの希望を反映することができます。
これだけ整った名大病院の研修ですが、自分自身が指導する立場になった今は、初期研修医の志向に合わせた指導をするよう心がけています。私が所属するリハビリテーション科は、担当患者を持つのではなく、各科から依頼を受けて稼働するコンサルテーション科です。リハビリテーション科を目指す方と、他の診療科を目指す方では、ここでの初期研修に求めるものは違います。だからこそ、その方の志向を聞き、それに合わせた指導をすることで、限られた時間で最大限の学びがあるよう心がけています。本当の意味で濃い2年間を過ごすなら、ぜひ名大病院へ。期待に応える初期研修が待っています。

 

ローテート可能診療科(部)

■内科
 老年内科
 血液内科
 循環器内科
 消化器内科
 呼吸器内科
 糖尿病・内分泌内科
 腎臓内科
 総合診療科
 脳神経内科
■救急部門
 救急科
 救急・内科系集中治療部EM-ICU
 外科系集中治療部S-ICU
■外科
 消化器外科
 血管外科
 移植外科
 乳腺・内分泌外科

■麻酔科
■小児科
■産科婦人科
■精神科・親と子どもの心療科
■整形外科
■眼科
■皮膚科
■泌尿器科
■耳鼻咽喉科
■放射線科
■脳神経外科
■心臓外科
■呼吸器外科
■形成外科
■小児外科
■リハビリテーション科
■病理部・検査部・輸血部
■化学療法部
■中央感染制御部
■患者安全推進部

初期臨床研修概要

プログラム概要

処遇と待遇

所属

卒後臨床研修・キャリア形成支援センター

身分

医員(研修医):非常勤

給与研修手当

諸手当(研修奨励手当、超過勤務手当等)を含めて月額約35万円程度
休日手当は支給しない。

勤務時間

8時30分~17時15分(休憩時間:60分)※ 週38時間45分勤務。
ただし、ローテート期間中は始業時間、終業時間に変動あり。

休暇

年次休暇:1年次10日、2年次11日
その他の休暇:夏季休暇(6日間)、忌引休暇など

日当直

ひと月当たり5回程度

社会保険労働保険

健康保険、厚生年金
労働者災害補償保険法の適用 有
国家・地方公務員災害補償法の適用 無
雇用保険 有
医師賠償責任保険の扱い 病院で加入(全員加入)

健康管理

健康診断 年2回実施 各種予防接種 実施

その他

外部の研修活動、学会、研究会等への参加可能
(学会、研修会等への参加費用の一部支給あり)
保育施設:有(定員制)
研修医室:有
研修用宿舎:有
※2年間の初期臨床研修期間中は、アルバイトは禁止とする。

研修医受入数

名古屋大学医学部附属病院
医師の初期臨床研修 理念

名古屋大学医学部附属病院では、医師としての人格をかん養し、患者を全人的に診ることができ、
かつ、高水準の医療の提供や将来の医学の発展に寄与することのできる医師を育成する。

名古屋大学医学部附属病院
医師の初期臨床研修 基本方針

プライマリ・ケアやチーム医療の実践等、
全ての医師が身につけるべき基本的臨床能力の修得をサポートする。

地域の協力施設と密に連携して、
その時代の地域社会・患者のニーズに柔軟に対応する能力を育成する。

学内外研究者とも連携して、
新しい医学・医療を開拓していく研究マインドを育める場を作る。

興味や志望する領域、将来のキャリアパスなど
研修医の個別的志向へ柔軟に対応していく。

指導医、看護師およびその他の医療従事者をはじめとする
病院職員全員が研修医教育に参加する。